コーヒー好きの部屋

語学、野球、音楽(ギター)、健康、コーヒー、ワイン、などを中心に誰でもできる有用な情報を発信したいと思っています。

ブラジルに多いコーヒーの品種はブルボン種

 

コンビニのローソンの100円コーヒーは今、イエローブルボンブレンド

f:id:hachi8dog:20180102084348j:plain

ローソンで買って実際に飲んでみました。好評で、毎年、冬だけの限定販売をしているそうです。

 

カップの色はいつも(茶色)と違い黄色でした。カップには今だけの”ウィンターブレンド”、”イパネマ農園 イエローブルボン30パーセント使用”と書いてあります。
飲んでみると、いつものよりもどこか、甘い風味、甘い香りがしました。

ブルボン種はアラビカ種を代表する品種のひとつで、コーヒーの実は熟すと赤色になるのが普通です。ブルボン種には赤色のほかに黄色に熟す品種があり、黄色い品種はイエローブルボンと言われています。

f:id:hachi8dog:20180102113322p:plain




イエローブルボンの特徴は、やわらかな苦味、甘み、フルーティーな香り、濃厚感です。

本題に入る前に、コーヒーの品種について簡単に説明いたします。

コーヒーの2大原種(Coffea arabica、Coffea robusta)

 

コーヒーの2大原種はアラビカ種とロブスタ種で、世界中で生産されているコーヒーのうちティピカ種が7割、ロブスタ種が3割を占めています。ロブスタ種は缶コーヒーやインスタントコーヒー、さらにはレギュラーコーヒーのブレンド用として使われています。

 

アラビカ種の2大変種 ティピカ種とブルボン種

 
アラビカ種からはいろいろな変種が誕生してきました。アラビカ種の2大変種はティピカ種とブルボン種です。

ティピカ種の代表的な銘柄はモカコーヒーで、甘く、フルーティーな香りがします。

コーヒー生産量世界一の国ブラジルの品種はどちらの系統が多いのか?
 
現在、世界で純粋なティピカ種、ブルボン種はわずかで、生産性、耐病性(葉サビ病対策)、向上のため品種改良された品種が主流となっています。

ブラジルに最初に移植されたコーヒーはティピカ種でした。1727年、南米のフランス領ギアナから、「パリエッタ」というブラジルの沿岸警備隊副隊長が密かに持ち出したのでした。これは、不倫の恋のおかげでブラジルはコーヒー大国になれたという有名な話として伝わっています。

当時、フランスとドイツとの間で国境紛争があったのですが、紛争解決を祝う晩餐会の席で、不倫相手のギアナ総督夫人からもらった花束の中に5本のコーヒーの苗木が隠されていたのでした。
パリエッタはブラジルの州知事からギアナから密かにコーヒーの苗木を持ち出し、ブラジルの産業を発展させよという特命を受けていたのでした。
当時、コーヒーの苗木を国外に持ち出すのは厳重に取りしまわれていたのです。
 

ブルボン種の故郷はブルボン島(レユニオン島に改名)

f:id:hachi8dog:20180102084555p:plain



その一方で、1715年には、アフリカの東のマダガスカル沖にあるフランス領のブルボン島(現在はレユニオン島に改名)でイエメンから移植されたティピカ種の変種(突然変異)が発見されました。「ブルボン・ロンド」と「ブルボン・ポワントゥ」です。ブラジルをはじめ、中南米に広まったのは生産性の良い「ブルボン・ロンド」の方でした。
「ブルボン・ポワントゥ」の方は、サイクロン、旱魃等で1940年代以降生産されなくなり、いつしか幻のコーヒーと呼ばれるようになりました。しかし、上島コーヒーの手によって1999年に原木が発見されて、今は限定で発売もされています。カフェインの量が通常のアラビカ種の半分だということで、苦味は少なそうです。
ポワントゥとは尖ったという意味で、コーヒー豆、葉の形が尖っているのでこの名前がつきました。

ブラジルで今、多く生産されているのは、ブルボン種から派生した品種の方です。ブラジルを代表する「ムンド・ノーボ」という品種が国内生産の40パーセントを占めています。

ブルボン島からブラジルに移植されたブルボン種がどのように変化していったのか?

ブルボン種が突然変異。    カツーラCaturraと命名。
 
ブルボン種とティピカ種のスマトラ種(インドネシアスマトラ島から移植)を交配。     ムンド・ノーボMundo Novo(新世界という意味)と命名。
 
ムンド・ノーボとカツーラを交配。  カツアイCatuaiと命名。
カツアイはその系統にロブスタ種の影響を受けており、生産性は高いが、苦味が強くなる可能性があります。

Typica and Bourbon: The First Two Varietals
ティピカとブルボン:最初の2つの変種

 
Typica and Bourbon are the two parents of almost all the coffee varietals you’ll hear of. 
ティピカとブルボンは聞いたことのあるほとんどすべてのコーヒーの変種の両親です
 
Mundo Novo, which is a hybrid between Typica and Bourbon that was found in Brazil in the 1940s. 
ムンド・ノーボ、これは1940年代にブラジルで発見されたティピカとブルボンとの交配種です。

It’s particularly suited to the country’s climate and accounts for about 40 percent of Brazilian coffees. 
この品種は国の気候に特に合っていて、ブラジルのコーヒーの約40パーセントを占めています。

Farmers like Mundo Novo, because it’s resistant to disease and has a high yield. Coffee drinkers like it, because it produces a sweet cup with a thick body and low acidity.
コーヒー農家はムンド・ノーボが好きです。病気に抵抗性があり、多くの実がなるからです。コーヒー愛飲者はムンド・ノーボが好きです。深いコクと弱い酸味の甘い風味のコーヒーになるからです。


中央アメリカ南アメリカで良く見られるコーヒーの変種
Catuai, Mundo Novo and Pacamara
カツアイ、ムンド・ノーボ、パカマラ

 

パカマラとはどんな品種? 


Pacamara is a mutation between Maragogype (a Typica varietal) and Pacas (a Bourbon mutation). 

パカマラはマラゴジペ(ティピカの変種)とパカス(ブルボンの変種)との間の突然変異です。

It’s known for creating citrus flavors and floral aromas. 
In general, higher elevations produce higher quality coffee, but Pacamara, in particular, does extremely well up in the mountains.
この品種は柑橘系の風味と花のような香りを生み出すことで知られています。一般的に、高度の高い場所では高品質のコーヒーができますが、パカマラは特に高い山の中でびっくりするほど高品質のコーヒーを生み出します。
 

 イパネマ農園はどこにあるの?

 ブラジルの主要な3つのコーヒー生産地域

f:id:hachi8dog:20180102104755p:plain


 
どの地域も、適度な日照時間、降雨量、年間を通して安定した気温が特徴で、コーヒーの木を栽培するのに最適です。
 

①モジアーナMogiana地区

サン・パウロ市のすぐ北のサン・パウロ州ミナス・ジェライス州の州境に沿った地域です。モジアナ地域は豊かな赤土で知られています。

 

② スル・デ・ミナスSul De Minas地区

ブラジルのコーヒー生産の中心地で、ゆるやかな起伏のある丘が多い地域です。ミナス・ジェライス州の南部にあります。

 

③セラードCerrado地区

ブラジル中央の高原地域にあります。ちょうどサンパウロと首都ブラジリアの中間にあります。

 

ローソンのホームページの「ブラジル・イパネマ農園だより」にイパネマ農園の場所が記載されていました。

 

 イパネマ農園はブラジルの伝統的なコーヒー産地 ミナス・ジェライス州に位置する 世界最大 規模 の単一農園 です。
その広さは山手線の内側と同じくらい。

平均気温23℃、年内降水量1,500mm。 

イパネマ農園の会社名 :Ipanema Agricola S.A.、Ipanema Comercial e Exportadora S.A.
(二社は一体で経営されており、資本金・売上高・従業員は合算で記載)

イパネマ農園は スル・デ・ミナスSul De Minas地区にあるようです。スペシャルティ・コーヒーの生産、輸出を行っているそうです。

Ipanema Agricola S.A.で検索すると、下の地図の赤い印の場所であることがわかりました。

f:id:hachi8dog:20180102120126p:plain